(この記事に出てくる書籍は、記事の最後にまとめてあります)
わずかな単語をうまく使いまわせば多くのことを伝えられる
興味はないとはいえ、今までの英語学習の蓄積でそこそこの単語は覚えていたので、それを活かして英会話ができたらいいなぁ、と思っていました。これから新しい単語をたくさん覚えるのは大変ですが、今すでに知っている単語を使いまわして英会話ができれば、割とすぐにできるようになるのではないかと思ったのです。
ネイティブも日常会話ではほんの少しの基本的な単語を使いまわして会話をしている、とか、海外ドラマで頻繁に使われるのはごく簡単な単語ばかり、とか、よく言われます。英英辞典も、ほんの2000語、3000語で、様々な単語の意味を説明することができています。
資格試験を受ける時に暗記するような、特殊で難しい単語を知らなくても、わずかな単語を上手に組み合わせるだけで、かなりのことを伝えられることが分かります。
2000語、3000語は多いと思われるかもしれませんが、有名な「高校入試でる順ターゲット 中学英単語1800(旺文社)」は、中学生向けの単語集ですが、1800語です。簡単な意思疎通なら、少ない単語でも何とかなるのではないかと思いました。

「瞬間英作文ドリル」との出会い
本屋に行ったとき、ある一冊の本を見つけました。
森沢洋介さん、という方が書かれた「瞬間英作文ドリル」(アスコム)という小さな英会話本です。
この本は中学レベルの簡単な単語と文法だけで構成されています。何も新しいことを覚える必要はなく、今自分が持っている知識を使ってできそうだと思いました。
著者の考え方をかいつまんで説明すると
「簡単な英文を」「瞬時に」「たくさん作る」ことができれば、英会話はできるようになる、というものです。
誰かと英語で話そうとしているときに、言葉に詰まって、「えーっと…」と、ゆっくり考えて沈黙してしまっては会話が途切れてしまいます。「英会話」と言うくらいですから、会話のキャッチボールが滞りなく続く方がいいはずです。
この本では中学レベルの簡単で短い英文をたくさん作る練習をします。考えるというより、ドリルという名の通り、簡単な文を作って言う、ということをひたすら繰り返せるようになっています。そのようにして、文の「型」を頭に叩き込んでいくと、単語を入れ替えるだけで、別の意味の文でも簡単に作れるようになります。例えば、
Who is that man?(あの男性は誰ですか?)
という文を、日本語を見て瞬時に英語で言えるように練習しておけば、
Who is that woman?(あの女性は誰ですか?)
Who is that boy?(あの少年は誰ですか?)
と、単語を少し変えるだけで色々なことを表現できるようになります。何度も繰り返し練習するので、最初はできなかった文でも、慣れてくると本当に見た「瞬間」に言えるようになってきます。
単語ではなく文章で話したほうが伝わりやすい
文章ではなく、単語でしか答えられなければ、正確に意味が伝わらないことがあります。単語一つで通じることもあるとは思いますが、自分の発音が悪かったり、相手がその単語を知らなければ、言いたいことが伝わらず、そこで会話が止まってしまいます。
意外ですが、英語が苦手であるならなおさら、単語ではなく文章で話したほうが相手は分かりやすいそうです。
なぜかというと、単語の発音が悪かったり、間違っていたとしても、文章であれば、相手がその文章から、言いたいことを「推測」しやすくなるからです。
日本人にとって発音が難しい単語の一つにwaterがありますが、仮にwaterと正しく発音できなくても、I'd like , May I, a glass of, などの言葉があれば、そこから何かを欲しがっているとか、飲み物の話をしているとわかってもらえます。それで、「あ、水が欲しいのかな」と推測してもらえます。
なので、複雑な文、長い文で話す必要はなく、正しい語順で、文章の形で話すことができれば、中学レベルの簡単な言い方でも伝わるのだ、と思いました。

「瞬間英作文ドリル」の注意点
この本はとても目的がはっきりしていて、使いやすい本だと思います。私はこれに出会って、自分でも英会話ができそうだ、と思えたのでやる気がわいてきました。
ですが、一つ、注意しなければならないことがあります。
それは、英文法などの解説は一切ついていない、ということです。
これは、中学程度の簡単な英文法はある程度頭に入っている、もしくは、もっと難しい英語でも読むことはできるのに、「話すことができない」という人のために書かれた本だと思います。
なので、今までほとんど英語を勉強していない人がいきなりこれを買っても、単なる丸暗記になってしまって、英語の型を自分の中に叩き込み、単語を自分で入れ替えて自在に文章を作る、という本来のトレーニングにはならないと思います。
書かれている英文自体は非常に簡単なのですが、対象としている読者は、それなりに英語が分かる人、なのです。この本は「英語が結構できるはずなのに、なぜか喋れない」。そういう人たちをトレーニングするためのものだと思いますので、中学の英文法に自信がない方は、これとは別に、もう一冊、中学生向けの簡単な文法参考書を併用するといいと思います。ドリルを使っていて分からないことがあるときは、そちらの参考書で調べて解決し、理解したうえで、「瞬間英作」のトレーニングをするのです。そうすれば、この本の著者の狙い通りの効果を出せると思います。
この記事に出てきた書籍はこちら
「瞬間英作文ドリル」
楽天のボタンを押してもうまくいかない方は下の青い文字を押してください(楽天ブックスにジャンプします)
瞬間英作文ドリル 英語を話す力が一気に身につく!! (アスコムmini bookシリーズ) [ 森沢洋介 ]
ちなみに、こちらの写真が私が使用している「瞬間英作文ドリル」です。
表紙が全然違いますが、中身は同じです。
この黄色い表紙を外すと、上記のニワトリとヒヨコの表紙が出てきます。
表紙は2通りあるようなので、どちらが届いても大丈夫だと思います。
別の書籍にはなりますが、同じ森沢先生のベストセラー英会話本「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)」
はかなり人気ですが、お値段がちょっと高めです。
Amazonで確認したところ、書籍版は英作文カテゴリーの「ベストセラー1位」になっていました。(20年9月5日現在)
こちらも機会があれば使ってみたいなと思いました。

中学の英単語をやり直したい方にお勧めの「ターゲット中学英単語1800」
中学生向けの単語集「ターゲット1800」は、大人になってから英語を学び直したい方にもおすすめできる本です。電子版でも購入できますが、書籍版を買って、いつも持ち歩き、時間のある時には繰り返し復習したり、書き込みをしたりできるので書籍版がいいと思います。
この本のいいところは、例文がしっかり載っていることです。文章の中で単語を覚えたほうが覚えやすいのと、例文を読むこと自体が中学英語のやり直しになると思うのでいいと思います。
無料アプリで音声を再生できるので、英語を耳から聞いて学習できます。「英語→日本語→例文」の順に音声を聞いて学習したり、3択問題で復習したりできます。ゲーム感覚で楽しく学習できそうです。
楽天のボタンがうまく動作しない場合は下の青い文字をタップしてください。楽天ブックスにジャンプします。
高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800 [ 旺文社 ]中学英文法を学び直したい人におすすめな「くもんの中学英文法」
中学英語の文法に自信がない方、一からやり直したい方は、参考書を一冊読み切ると大体のことはわかるようになると思います。いきなり問題集を解こうとすると、分からないことが出てきたときに調べることができないので、そういう意味でも参考書は一冊持っておくといいと思います。「瞬間英作文ドリル」には文法の説明が一切ないので、解説本としてもおすすめです。
おすすめの英英辞典「オックスフォード現代英英辞典」
こちらは、中~上級者向けの英英辞典です。英英辞典、というのは、英単語の説明が、英語で書いてあります。日本語は一切出てきません。日本語で書かれた辞書を読んでもニュアンスが分からない時などに、英英辞典を見ると、すっきり分かる時があります。
英語学習を進めるうえで、できたら英英辞典に切り替えると良い、という人もいます。
私は、日本語の「ジーニアス」と、英英辞典を両方使っています。と言っても、電子辞書なので書籍ではありません。
書籍版の辞書は目が疲れにくく、読みやすいので、長い時間辞書を読むときにはいいと思いますし、電子辞書を買うより辞書を数冊買ったほうが安い、自宅でしか使わない、という方は紙の辞書もいいと思います。
「ロングマン現代英英辞典」は初級~中級向けの英英辞典
すべてが英語で書かれた英英辞典なんて、無理…。と思う方もおられるかもしれません。
「ロングマン現代英英辞典」は2000語くらいの英単語だけで説明をしてくれるので、上のオックスフォードより読みやすいと思います。初級~中級の方におすすめです。
英英辞典というものを試しに使ってみたい、という方はこちらの方がいいかもしれません。
Amazonで「ベストセラー1位」になっていました。こちらは購入サイトによって価格に差があるようなので、お気を付けください。私が見た時はAmazonが一番安かったです。
おすすめの電子辞書とお得に購入する方法
紙の辞書はかさばるし、重たいし、単語を探すのが大変だから「電子辞書がいい」と思う方もいると思います。
お勧めなのはカシオの「XD-SR4800」です。
お勧めする理由は、比較的やさしめの「ベーシックジーニアス」、そして「ジーニアス」、「ロングマン英英辞典」、「オックスフォード英英辞典」が入っているので、英語力の向上に伴って辞書を買い替えなくても、上のレベルの辞書に移行していけるからです。また、「ウィズダム」や「オーレックス」なども入っているので、複数の辞書を読み比べることもできます。他にも、和英辞典、英語の文法書や広辞苑、ニッポニカ、アルクの「キクタン」など盛りだくさんなので、色々調べるのが好きな方には便利だと思います。高校生用ではありますが、かなり使えると思います。
下のボタンで商品ページにジャンプします。ご自身で検索して買う、というのが難しい方、不安な方はこちらからどうぞ。
サイトによって価格が違うようなので比較して購入されることをお勧めします。他の電子辞書を買われる場合には、欲しい辞書が収録されているかを確認してから購入されるといいと思います。
「カシオ 電子辞書 4800」で検索して安いモデルを探す
電子辞書は種類が多くてどれを選んでいいのかわかりにくいと思います。
各ショッピングサイトで
「カシオ 電子辞書 4800」と検索→価格の安いモデルを探す→型番をGoogleなどで検索して収録されている辞書を公式サイトで確認→購入
とするとお得に購入できるかもしれません。また、こだわりがなければ1年前のモデルを買うことで安く買える場合もあります。
Amazonで検索したい方はこちらおまけ情報:充電池もあると便利
電子辞書を使っているときに困るのが電池切れ。付属しているのは単3ですが、単4も同じ充電器で充電できるので便利だと思います。(電子辞書は単3電池が2本必要です)