第1回:英会話なんて全くやる気なかったのに…

私は英語が大好きで、若いころからずっと英語の勉強を続けてきました。主に、読むことが好きだったので、興味のある分野の英語の原書を読んで、知らない言葉の意味を辞書で調べて、「あぁ、この単語はこういう意味で、こういう風に使われる語で、こういうニュアンスだったのか」と、翻訳されたものでは分からない細かいところを読み込むのが好きでした。

リスニングは大の苦手で、自分には英語の音声を聞いて理解する能力は備わっていないのかもしれない、と本気で思うほどでした。普段、日本語でも人の話を聞いて学習するより、本を読んで学習する方が得意だったので、耳から聞いて理解する、ということそのものが苦手でした。ましてや、英語という外国語で、文章を見ずに音声だけを聞いて理解するということには、命綱をつけずに高いところから飛び降りるかのような不安を覚えました。

まったくリスニングができない、というわけではないのですが、リーディングに比べると、本当に苦手意識があり、できたらやりたくない、という状態でした。

そして私は英会話というものに一切興味がありませんでした。

普段、日本語でもあまり人と話すことがなく、仕事上必要な会話はしても、プライベートで自分から多くを語るほうではありません。母語でも話したいという意欲がないのに、外国語で何かを喋れと言われても、何も話したいことはないし、話せるだけの英語力もない、と思っていました。

文章を読むことと、英会話は全く違う行為

読む方はずっとやってきたこともあり、色々な言葉の意味を覚えているし、結構長めの文章でも読めるので、英会話も簡単にできるのではないか、と、普通の人は思うかもしれません。

私の場合は、書いてある単語の意味を理解し、文章を読むことはできるのですが、英語を自分の口から出そうとすると、とても簡単なこともまともに言えない、とっさに英語が出てこない、という状態でした。

あんなに色々読んでいるのに、話すことは全くと言っていいほどできませんでした。

例えば、「彼らはもうすぐ英語を話せるようになるでしょう」を英語で言うと

They will be able to speak English soon.

となるかもしれません。これは、中学2年レベルの英語です。willは「~するでしょう」、be able toは「~できる」という意味です。これを読んで理解し、テストで答え、人に教える、ということは簡単にできますが、いざ、「英会話」という気持ちで言ってみよう、と思うと全く話せませんでした。

とっさに焦ってしまうのか、口から英語を出すことに慣れていなかったのか、本当にうまく言えません。

They speak English soon…あれ、これでは、彼らは英語をすぐに話します?みたいになってしまう、どうしよう…。といった具合です。

単語は頭に浮かぶこともあるのですが、英語のちゃんとした語順で答えられないこともよくありました。とっさに、英単語を日本語の語順で言ってしまったり。

だから英語が話せる人からしたら、私が必死になって話していることを理解するのはとても大変だっただろうなと思います。意味が通じないこともたまにありました。

自分としても、別に英語が話せなくてもいいと思っていたので特に努力もしませんでした。

オンライン英会話、というものは聞いたことはありましたが、やりたいとは思いませんでした。

そんな私が、英会話に興味を持つようになったきっかけは一冊の本でした。