読書は好きなのに現代文の模擬試験では点が取れない。趣味の読書と点数が上がる読解法の違いとは


読書は好きなのに、模擬試験では現代文の点数が取れない…。

なぜでしょうか。

それは趣味の読書とテストで点数が取れる読解は、似てはいるものの異なる作業だからです。

どちらも文章を読むところは同じですが、目標とすることが違います。

趣味の読書の特徴

趣味で読むので、楽しむことが最優先

独自の解釈で読むことも自由

この2点について説明します。

趣味の読書は楽しむことが最優先なので、正確な読み取りは必要としない

読み物というのは、必ず書き手が存在します。書き手は何か伝えたいことがあったので文章を書いたはずです。

しかし、趣味の読書の場合、読者は自分の楽しみのため、ストレス解消のため、好奇心を満たすため、など、自分のために読書をします。

人の(書き手の)言いたいことを正確に理解するよりも、読んだ時に自分が楽しくなることが優先されます。

評論文でもそうですが、小説は特にそうなりやすいと思います。

趣味で小説を読む時、登場人物の立場を自分に置き換えて、

「自分だったらこういう時、こんな気持ちになるなぁ」

と思ったことはないでしょうか?

そのように、登場人物になりきって、「自分だったら」と考えることで、普段経験しないようなシチュエーションに自分を置き、頭の中で普段とは違う体験ができるのです。

時には、登場人物にすっかりなりきって、涙が出てくるということもあるかもしれません。

「小説を読んで、昔のことを思い出して号泣してスカッとした」

という経験を持つ人もいるかもしれません。

あるいは、評論を読んでいるうちに、「自分だったらこう思う」という考えが浮かんできて、この書き手の主張は正しくない、と感情的になってしまうこともあるかもしれません。

しかし、これが、「趣味の読書は点数が取れない」となる原因でもあるのです。

「自分だったら」「昔の事を思い出して」「自分はこう思う」

は、すべて自分が中心になっています。

現代文読解は書き手が伝えたかったことを読み取ることが必要です

模擬試験の現代文は、「自分がどう思ったか」を問われているわけではありません。

「書き手が伝えたかった事は何か」

「登場人物はこの時どのように思ったのか」

を問われているのです。「自分」が中心ではなく、あくまでも「書き手」が伝えたかった事を読み取る能力を見られています。

だから趣味の読書だけでは現代文の点数は上がらない、という現象が起きるのです。

「自分」を排除して、冷静に、客観的に、書いてある事だけを正確に読み取る能力が必要なのです。

自分独自の解釈がフィルターになって、書き手の伝えようとしたことが歪められてしまう

小説の場合は、書き手は登場人物の気持ちを読み取ってもらうために、さまざまな表現を使って、感情を読み手に伝えようとしています。

ですが、読み手がそういった部分をしっかりと読まず、または理解しないで読み進める場合、「感動」「号泣」という快感はあっても、書き手が本当に伝えたかった事を読み取っていないまま読書が終わっている場合もあります。

評論文の場合でも、つい、過去に読んだ別の文章の主張や、誰かから聞いた話などの先入観が頭に浮かんでしまい、文章に書かれていない事を勝手に連想したり、書かれている事の解釈を、自分の好みに合う解釈に歪めたくなることがあるかもしれません。

または過去の自分の体験が邪魔をして、書かれている事を素直な気持ちで受け止めにくいこともあるかもしれません。

先ほども触れましたが、現代文のテストは「自分がどう思うか」を聞かれているのではなく、「書き手は何を伝えているのか」という点を問われています。

冷静に、言葉と文を読み、正確に解釈をするためには「自分」を一瞬忘れる必要があります。

楽しくもない、好きでもない文章を読み、時には共感も賛成もできない事(書き手の言いたいこと)を捉える作業は、おもしろくはないかもしれません。

ですが、現代文のテストで点数を上げるためにはその視点が絶対に必要、と言えます。

元々読書が嫌いな人の方が有利な場合もある

元々読書が好きでなかった人は「テストの点数を上げるため」と割り切って解答していく事ができるので、適切な現代文読解の指導を受ける事で点数を伸ばせる場合があります。

または、元々読書が趣味だった人でも、趣味の読書とテストで点数を取るための読解は別物である、ということに気がつけば、テストのための読解の対策と、趣味の読書の両立ができるかもしれません。

数学や英語の点数を上げるために勉強が必要、という事は誰しも理解していると思いますが、現代文の対策の必要性はあまり意識されていないように感じます。

ですが実際には数学や英語の勉強が必要なように、現代文にも対策が必要であり、また、対策を行う事で点数を上げることもできる場合があります。

受験生はもちろんですが、受験までにまだ余裕があるうちに、早めに点数が取れる読解の考え方を身につけておくなら、現代文のテストにも自信をもつことができるかと思います。

現代文読解のコツを学ぶ方法

現代文の解法を学びたいと思っても、何から始めればいいのかわからない、という人は多いと思います。

学習の方法は何通りかあります。

現代文の読解の学び方

現代文の解法を解説した参考書を買って自分で読み進める

動画視聴サービスで現代文の人気講師の講義を自宅で学習する

オンライン家庭教師

個別指導塾

予備校で現代文の講義を受ける

これらの学習法については、別の記事で詳しく解説したいと思います。

大学入試の現代文はなぜ難しいのか、そしてその勉強法とは?

現代文で点数がとれない、勉強法が分からない、という方に、現代文の学習法をおすすめの問題集と共に解説します

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